Notes vol.2
日々の手帖
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左下顎の親知らずを抜歯した

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麻酔後、抜歯作業にはいっても感覚が死んでいるので医師が何をしているのかまったくわからない。
ただ「医師がめちゃめちゃ腕力を使っている」という感じはひしひしと伝わってきて、それだけがなんだか恐ろしく「嗚呼、人が人に殺されるときってこんな感じでフルスロットルの力を受けるんだろうなぁ」みたいなことをぼんやり考えていた。

さしてボーッとする間も無いほど非常にあっけなく、20秒くらいで親知らずが抜けた。血もチョビっとしか出なかった。
あまりにもあっさり抜けたのでゲラゲラ笑ってしまった。

抜いてもらった歯は、根っこが二股に分かれておらず、逆さまにした鬼の角みたいな感じで、たしかに普通よりずっと抜けやすそうなアホっぽい形だった。
切開もしなかったし、血もそんなに出ていないので、なんと傷口を縫うことすらしないという軽傷っぷり。あとは3日間抗生剤を飲んでおくだけ。

過去、上顎の奥歯(親知らずではない)を抜いたときの方がずーーーーっと大変で、先生は3回くらい交代するし口は裂けるし歯茎は縫われるし...。
そのせいもあって、ラスボス的な「親知らずの抜歯」に恐れをなしていた訳ですが、めちゃくちゃ幸せに終わった。日頃の行いについて考えさせられた。

まだ麻酔が効いていて、歯茎だけじゃ無く左側の喉と舌もしびれているので、食事がなかなか難しい。
食べ物が左側に(なるべく)行かないよう気をつけ、うっかりホホ肉や舌を噛まないよう、咀嚼もラクダのようにメロメロしてしまう。
見た目は完全に「不味そうに食べる人」になっているんだろうなぁと思い、口中の状況を色々言い訳しながら食事。

幸いなことに(今のところ)痛みもなく、流血の不快感も感じていない。
まだ麻酔が残っているので、喋り方がニャンちゅうと長州を足して二で割った感じになってしまうことだけが切ない。